【編集室レポ】那加デザインミーテイングVol.1が開催されました!<前編>

こんにちは、編集室の小澤です。

2月18日(日)、各務原市の旧東亜町会館を中心に「那加デザインミーテイング」が開催されました。 個人的にとても胸アツで、これからまちがまたさらに面白くなっていく「予感」を感じた日でもありました。
編集室のメンバーほのか編集長美奈さんも参加していたので、各々の視点から当日の様子をお届けしたいと思います!

那加デザインミーティングって?

まちのシンボル、学びの森・市民公園のにぎわいを商店街にも。新規店舗の出店、空き店舗の活用、コミュニティの形成…・。今、那加地区商店街が少しずつ変わろうとしています。まちづくりのプロフェッショナル、地域のプレイヤーをゲストに迎え、まちの未来を考えるキックオフイベントを開催します。

第1回那加デザインミーティングチラシより

那加デザインミーテイングは、各務原市の賑わいの中心地でもある「学びの森」や「市民公園」から歩いて5分ほどのところにある那加商店街を、これからみんなで盛り上げていきましょう!という取り組み。各務原市とまちを盛り上げるプレーヤーたちが手を取り合い、これから新たな動きが始まるようです。
今回のキックオフイベントは、まちあるきトークセッションの2部構成となっていました。

第1部 まちあるき

(以下、ほのか編集長レポ)

第1部では、那加エリアを巡る「まちあるき」が行われました!案内人は、岐阜大学地域科学部名誉教授の富樫幸一先生。岐阜のまち歩きには欠かせない方ですね。スタート地点の旧東亜町会館では、まち歩きのお供として地図をゲットしました。


那加エリアは、1980年前後まで、現在の各務原市民公園に岐阜大学の農学・工学部があり、多くの学生で賑わっていました。今回のまち歩きでは、岐阜大学時代の名残と、新しいまちの姿を探しに出発しました。

最初に向かったのがOUR食堂。まちづくり会社のOFC(OUR FVORITE CAPITAL)が、2022年に空き家をリノベーションしオープンしたお店です。体に嬉しいご飯が食べられるのはもちろん、トークイベントやコラボ出店など、色んな使い方がされ、色んな人が行き交う場所です。


那加エリアでは、空き家が目立っていますが、活用されていないのが現状です。その中で、多くの人の目に留まりやすい場所に新しいお店がオープンしたことは、このエリアに新しい風を吹き込んでくれます。

岐阜大学の名残を感じて欲しいと当初のコースから外れて向かった先は、大学があった各務原市民公園。そこには、卒業生たちが設置した跡碑がありました。文が綴られるだけではなく、校舎のレイアウトも見ることができました。かつて、この公園に校舎がズラリと並んでいたとは驚きです。参加者の中には、当時岐阜大学に通っていた方も!学生で賑わっていた様子を伺うことができました。


続いて、那加メインロードから新境川に沿って、路地裏の住宅街へと移動。大通りは通る機会はありますが、一本入るだけで違う場所に訪れたような雰囲気が漂います。


歩いているとヒョコっと現れたのが「カクカクブックス」さん。暮らし委員会のメンバーであるオゼキご夫妻(コージさんカナコさん)が営んでいる本屋さんです。岐阜大学農学部があったころは、1階が八百屋、2階が学生の下宿先として使われていたのだとか!


カクカクブックスをはじめ、那加エリアのお店では、1階が店舗で、2・3階が岐阜大学生の下宿先として、建てられたところが多いそうです。よくよく見ると、2階以上あるお店が多いことに気づかされます。

大学が無くなり、空き家が生まれ、家主は高齢化し、活用されていない建物が増えてきているそうです。その中でも、新しいお店がオープンする動きがあります。そのお話は第二部で。


案内付きで、まちを歩くと、いつもは目に入らない建物や看板などに気付くことができます。冨樫先生の話は尽きない様子でしたが、トークイベントの時間が迫ってきたということもあり、今回はここまで。次は、ご飯を食べに行ったり、本を買いにいったり、お店を巡りながらまちを歩いてみようと思います。

第2部 オープニング、青木純さんのお話

(以下、美奈さんレポ)

第2部は旧東亜会館での開催です。
まずは各務原市の浅野市長からご挨拶。

那加地区はお母様のご実家があり、市長も「子どもの頃はよく遊んだ」という思い出のエリア。
駅の利便性を高め、開業の手助けとなる助成など、市のバックアップ体制を充実させることをお話しくださいました。なんともまちづくりには欠かせない心強いお言葉です。

その後、青木純さんのトークショーが始まりました。

青木さんは東京・豊島区を中心に “たくさんの人生にかかわること” を生業とする、暮らしを “耕す” 達人。自身も共同住宅「青豆ハウス」に暮らしながら、住民達と共に “日常” という新しい社会を築き上げています。

そう、 “家” という誰もがもつ社会。 暮らしを “耕す” とは?


このわずか数年、不登校児童や生徒がどんどん増えています。子どもたちが戸惑ったのは「学校へ行くな」「まちへ出かけるな」でした。暮らしが変化してしまったのです。

子ども食堂も増えました。しかし、いつの間にか「子ども食堂へ行くのは貧困だから」と、大人のものさしで決めてしまってはいないだろうか。そんな大人の気持ちに子どもたちは敏感です。

「子どもは全員平等で良いじゃん。」 親が忙しいなら、地域で見守れば良い。

青木さんは「青豆ハウス」の夏まつりに来てくれた地域の子ども達全員に、その場限定の通貨を渡し、たくさん楽しんで貰いました。するとそこには、不思議なことに若者や大人たちも集います。

まちづくりには行政も巻き込み、イベントを企画し、食堂や駄菓子屋さん的存在をあちこちに設け、人が人に声をかける、声をかけたくなることで、人々が循環し、結果そのまちを守ることになるのです。

そう、これこそが “ネイバーフッドデザイン” 。

まちに暮らす人同士が関係性を見直すことで、さまざまな課題が解決し、青木さんの言葉を借りれば “耕す” 事になるのですね。


全国あちこちを “耕す” 青木さん。人通りの少ないまちの街灯を暖かな色にすると人が集い、廃材でベンチを作るとそこに人が集う。

ゴミが増えたらゴミ拾いをイベントにしてしまえば良い。タバコの代わりにシャボン玉を吹こう。募金箱にお金を入れたくなる工夫を凝らしてみよう。廃墟と化した地域のお荷物は、地域になくてはならない存在に育ててしまおう。

「幸せに、ごきげんに生きていくためにも日常を劇場に」 そんな青木さんの言葉たちに心から胸を打たれました。

あれ?コレって暮らし委員会のメンバーが取り組んでいることに、とても似ている。


「あとは那加地区で呑んだあと泊まれる場所があると最高!」悩みながら、笑いながら、一歩一歩。「自分のため」が、「まちのため」に繋がっていくのですね。

当然ながらここまでのトーク、時間かなり押してます(笑)


第2部の後半は、ゲストを交えてのトークセッション。
続きは、【編集室レポ】那加デザインミーテイングVol.1が開催されました!<後編>でお届けします。

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