かかみがはら暮らし委員会メンバーの工場見学レポート、続きます♪
工場参観日、ちょっと気になってきたけど、、、
実際工場ってどんな雰囲気なの?
何を作ってるかも知らないけど、行ってもいいのかな?
楽しみ方ってどんな感じ?
そんな風に思ってる方、ぜひこの記事をご一読ください♪
他のレポートはこちら。
社長は発明家!なんでこんなものがあるの?不思議な工場体験♪
【中洲電機株式会社】
工場紹介、3ヶ所目は関の街中にある中洲電機さんです。
中洲電機さんは、比較的関市の街中にあり行きやすい場所です。
もともと薬局があった場所をショールーム兼工場に変えているので、とてもスッキリ綺麗でまさかここが工場?と思いました。
入るとすぐショールームがあります。
そして突然不思議な機械が・・・何に使うんだろう?この機械自体を作っているのか、この機械を使って何かを製作しているのか・・・?
全く実態がわからない・・・
今までの工場と違って、「この会社は何を作っているんだろう」というのが、素人的にはピンとこない、、、初見はそんな感じです・・・笑
まずはスタッフさんにお話を聞きます。
中洲電機さんの歴史や社長の人柄など、面白おかしくお話ししてもらえるのですごく楽しいです。
中洲電機さんは、関連会社である工作機械の制御盤を作る「岐阜関工業」で使う、電線類などを作るための部門として設立されました。
電線加工の工場?はて?と、ここでもいきなり未知なる世界。
でも電線って、、、いろんな場所に使われていますよね?
そういえばどうやって作られているんだろう・・・?
早速作業場を見せてもらいました。
電線。
確かに電線、これね、知ってる。
中洲電機さんで作られているのは工作機械の制御盤用のものなので普段私たちが直接見ている電線とは違いますが、仕組みとしては同じです。
電線ってそもそも完成しているものしか見たことがないし作り方も想像つかなくて、「電線を作る」ってまるでピンとこなかったのです。
でも、実際に見せてもらったらすごく意味がわかりました!
そうか、電気が通るたくさんの線を束ねたり、皮をむいて電線のつなぎを保護したり、端子圧着したり、カバーかけたり、、、
一人一人が丁寧に作業している姿を見て、電線の一本一本て実は中は複雑でいろんな種類があって・・・ちゃんと人の手でできてるんだ・・・と知るとちょっと感動です。
こちらの工場では、女性の方や外国人の方が多く見受けられました。
やはり、電線を作る作業は手先が器用で丁寧で真面目な方じゃないといけない。
ベトナムの方はとても器用で勤勉な方も多く、中国の方も増えているとのこと。
みなさん、丁寧に丁寧に作業されています。
ふと、外国の方が多いということは・・・言葉はみなさん通じるの?作業に支障はないの?と思ったのですが・・・。
実際に、日本語を喋れる人もいればほとんど喋れない人もいる。
でも技術者として来ている彼女たちはみな、図面は読めるし作業するのに手先を動かせばいい。
図面や物を見ながらコミュニケーションが取れるので、業務には全く支障がないとのこと。
それよりも、みんな技術力が高く勤勉で、素晴らしい!とのことです。
すごい!
そんな工場の中で一番目に飛び込んでくるのがこの不思議な機械。
カゴの中には様々なパーツが入っていて、作業者がそれぞれのカゴから取り出しながら電線づくりの作業を進めていきます。
いわゆる、ベルトコンベアーみたいな仕組みですが、なんと宙に浮いているタイプです。
(なんだか楽しそうに見えるのは私だけでしょうか・・・?)
まさにこれが、最初にショールームで見た機械の応用版のもの。
空中に浮いている状態で「自動搬送」ができる空間搬送システムで、この機械自体も実は中洲電機さんで作っているものでした。
ベルトコンベアーは床に機械を設置するため場所を取るけれど、こちらの自動搬送機は宙に浮いている仕組みなので機械の下に物を置いたり、行き来も自由にできる・・・という優れもの。
作業をより効率よく、工場をすっきりと快適にするための空間搬送システムを、それぞれの工場の作業方法や作っているものなどに合わせて、オーダーメイドで製作しているということでした。
すごい!
電線というパーツから、作業用の機械まで作っている中洲電機さん、、、何者・・・?
電線屋さんなの?
機械屋さんなの?
不思議なのには理由がありました。
実は中洲電機さん、社長が「発明家」なんです!!
小さな工場の最後の切り札「稼ぐ空間活用術」という本まで出されています。
(こちらはスタッフさんで社長ではありません。笑)
(社長は恥ずかしがり屋さんということで、この日は出会えませんでした・・・)
社長は、社内での作業をもっと効率よく安全に省スペースで作業ができないか・・・?と考えました。
専門の業者に頼む前に「まずは社内でできることを考えよう」ということで、様々な工夫をし、この宙に浮く空間搬送システム「ランマスター」を開発。
社内の「もっと」という声から、実際に自分たちで作ってしまおうというその発想、すごいです。
他にも、この工場では社長が発明した面白い機械を見ることができます。
・
・
なんと、「錠剤の薬をケースから素早く外せる機械」です。
よくある、錠剤の薬、銀色のパッケージに入っていますよね。
それを一つ一つ手でプチプチ出すのが普通ですが・・・
こんな風に設置して、ハンドルを回すと、、、
プチプチプチ〜〜〜と薬が外れて、ボックスにたまります。
めちゃめちゃ早いし、なんだかすごく気持ちいいです・・・!笑
っていうか、でも、これ、なんのためにいるの????
手で外せばよくない?
誰が使うの???
と、その場にいた全員が疑問に思ったのですが、実は病院や薬局で使われているのだそう。
人によっては1日に何種類もの薬を、毎日たくさん飲む方もいます。
その人のために、病院や薬局では、たくさんの種類の薬をケースから出して、1回分にまとめて白い袋などで再パックし、それを回数分患者さんに渡す、という作業が毎日たくさんあります。
例えば1回で5種類の錠剤を、一日3回、2週間分、、、だと、210個の錠剤をプチプチと手で外して袋詰めしないといけないのです。
それが一日何人分も・・・となったら、気が遠くなりそうですよね。
それが、この機械を使うと、一気に外せて作業が捗ります。
(しかも、薬剤師さんたちもぐるぐる回して、プチプチ錠剤が抜けるのが「気持ちいい」らしい。笑)
ぐるぐる回して・・・
ほら、取れた!
めっちゃ楽しくて、みんなで機械を奪い合いながら楽しみました。笑
これができたきっかけは、かつて、中洲電機の社長の知り合いの薬剤師さんが「錠剤を手で抜きまくらないかんのやけど、めちゃめちゃ手が痛いでなんかしらいいふうにできんかね?」と、相談されたこと。(口調は妄想です。)
それに対して、専門でもない中洲電機社長が「よし考えたるか!」ということで、スタッフさんとの共に工夫を重ね、製品化にこぎつけたとのことです。
電線から、空間搬送システム、錠剤抜き機まで・・・・
(実はチューブ絞り機とかもあります)
「困った時は発明しよう!売れるかわからなくても、まず自分たちで作ってみよう!」
そんな社長の教訓が、社風となり、中洲電機さんではジャンルを超えて「常に発明」の意識が高いということです。
みんながみんな、困ったことを解決するために工夫する力をつける。
それで自分たちも便利になるし、誰かの役に立つこともできる。
工場といっても、ただただ物を正確に作ったり、大量に製造したりするだけじゃなく、「困ったことは発明で解決」が出発点になる。
なんだかすごい面白い、未来が楽しくなるような会社です・・・!
中洲電機さん、いかがでしたでしょうか?
電線という身近なようで全く作り方を知らないものの作り方から、不思議な機械まで、ジャンルを問わず体験できるこちらの工場見学。
見学に行く際は、社長の発明ヒストリーもぜひ聞いてみてくださいね。
(社長にお会いしたかった・・・!)
さて、次は「写真を撮ることで楽しむ工場見学のポイント、関市のオススメのランチやカフェ」について紹介したいと思います。
お楽しみに。
写真は全て「STANDカメラ部」のみなさんに撮影してもらいました!
かかみがはら暮らし委員会の活動で、いつも大活躍のみなさんです。
工場かっこいい!と思えるような、写真を中心にした記事も書きたいなと思っています。
それもお楽しみに^^
(文:オゼキカナコ)
(写真:STANDカメラ部)
工場参観、ワークショップのご予約は関の工場参観日公式サイトから。
10/17予約開始予定!
発明で医療やものづくりの現場に貢献。現場の「困った」を解決しています。
創業以来、50年以上、工作機械の頭脳ともいえる制御盤の製造を行っています。
また、薬局の先生から「ある仕事をしていると手が痛いから何とかして欲しい」と相談されて発明した製品が、多くの薬局・病院・製薬メーカーで使われるほどになりました。
ものづくりの現場の「持つ・運ぶ・渡す」を解決する情報発信基地として「情報館」を設け、本人ですら気づいていない困りごとを引き出して、日々解決しています。
■工場参観 ◎ 1回15人まで
■work shop ×
■ツアーバス ◎
〒501-3803 関市西本郷通7丁目5-33
TEL:0575-22-5349
http://www.nakasudenki.com
11/14~11/16開催
関市内を中心とした工場見学、ワークショップなどの体験、マルシェやトークイベントなど盛りだくさんの工場を楽しむイベントです。
詳しくはこちら→「関の工場参観日」で、工場を楽しもう!
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